
TOEICで900点あると就活では有利になるのかなあ……

私でもTOEIC900点取れるのかなあ……
TOEIC900点以上あれば、就活では有利になります。しかし、勉強法を間違えると、900点には届きません。
私は英語を独学し、アメリカでパイロットの教官をしています。新型コロナウイルスの影響で、進路を航空業界から別の業界に変えた学生の支援もしましたが、TOEIC900点以上の学生は、難なく就活で内定を手にしていました。
ここではそんな私が、就活で有利になるTOEIC900点のレベルや勉強法を解説します。
この記事を読めば、就職の内定に確実に近づけます。
TOEIC900点以上で就活は有利になる
TOEIC900点以上あると、就活に有利になることを痛感する出来事がありました。それは、新型コロナウイルスの影響で、航空業界への就職をあきらめた学生の就活を目のあたりにしたときです。
学生のエピソードをご紹介します。
TOEIC910点で外資系金融機関から内定獲得
学生はもともと海外のエアラインへの就職を希望していました。しかし、新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けた航空業界への就職は、迷ったあげく断念。進路については悩んでいました。
しかし、この学生はもともとTOEICは910点を取得していました。海外のエアラインに就職したら、高い英語力が必要なため、英語は熱心に勉強していたのです。
学生は海外での生活に憧れていたため、外資系企業を中心に就活を始動。その結果、大手外資系金融機関から内定を獲得しました。
突然の進路変更で業界の研究などままならない状態での就活でしたが、面接ではTOEIC910点を取っていることが、高く評価されたそうです。
商社からも内々定
実はこの学生、外資系金融機関から内定をもらうまえに、“すべり止め”で受けた日系の大手商社からも内々定を得ていました。
この商社の面接でも「TOEIC910点とはすごいですね。なかなかいませんね」と驚かれたということです。「英語はどこで勉強したんですか?」などと聞かれ、面接官には明らかに好印象に映っていたようです。
TOEIC900点を目指すまえに知っておくべきこと
TOEIC900点を目指す際、そのレベルを知っておく必要があります。試験のレベルを知ることで、計画的に勉強できるからです。
TOEIC900点のレベル
TOEIC900点は、ひと言でいえば極めて難易度が高いレベルです。英検1級とほぼ同じレベルといえます。
TOEICは990点満点です。900点取得するということは、問題のうち9割以上の正答率を得る必要があります。
TOEICはスコア分布が公表されています。2021年5月の試験のスコア分布を見ると、895点以上が受験者全体のおよそ4%にすぎません。過去のデータを見ても、3%から4%ほどです。いかに狭き門かがわかります。
https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/data_avelist.html
(参考URL:TOEIC主催の「国際ビジネスコミュニケーション協会」)
まずは自分のTOEICのスコアを把握する
次に知っておくべきことは、自分のTOEICスコアです。理想的には、1度TOEICの試験を受けてスコアを把握しておくといいでしょう。
TOEICは基本的には年に10回、ほぼ毎月実施されています。TOEIC L&Rというもっとも一般的な試験は受験料が税込みで6,490円です。
なぜスコアを事前に把握したほうがいいかというと、TOEICは英語に自信のある人でも、受験してみたら600点台か700点台だったということがよくあるからです。
600点に届かない人が、いきなり900点を目指すのは現実的ではありません。少なくとも600点台のスコアがあることを確認してから、900点を目指しましょう。
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TOEIC600点以上を取る勉強法については以下の記事で詳しく解説しているよ!
【TOEIC600点以上】就職や転職を目指す人がするべき対策!

TOEICの試験内容はリスニングとリーディング
TOEICはリスニングとリーディングで構成されています。英語の面接がないことが、英検とは大きく違う点です。
ただ、実はTOEICにはスピーキングやライティングに特化した試験などもあります。これらは“マイナーな試験”のため、受験者は少ないのが実情です。
TOEICには5種類の試験
TOEICには以下の5種類の試験があります。
- TOEIC® Listening & Reading Test
- TOEIC® Speaking & Writing Test
- TOEIC® Speaking Test
- TOEIC® Writing Test
- TOEIC® Bridge Tests
一般的にTOEICという場合には、TOEIC® Listening &Readingを指します。いっぽう、TOEIC® Speaking & Writingは、スピーキングとライティングのスキルをみる試験です。
TOEIC® SpeakingとTOEIC® Writingは、それぞれスピーキングとライティングのみの試験です。先にご紹介したTOEIC® Speaking & Writingで2つの技能を試すことができるので、単独の技能だけに特化して受験する人は多くありません。
TOEIC® Bridge Testsは一般的なTOEICよりもレベルの低い試験です。出題数も半分の100問しかありません。
進学や就活に役に立つ実用的な試験となると、やはりTOEIC® Listening & Readingになります。
リスニングとリーディングがポイント
このように、TOEICで高得点をあげるためには、リスニングとリーディングのスキルがポイントになります。さらに、試験対策としては、「速さ」が求められます。1問1問ゆっくりと考える余裕はありません。
TOEICでは、アメリカ英語とイギリス英語、双方が使われます。カナダやオーストラリア人の英語もリスニングに登場します。できれば、アメリカ英語とイギリス英語、双方の英語に慣れておくといいでしょう。


アメリカ英語とイギリス英語の違いについては以下の記事で詳しく解説しているよ!



TOEIC900点に向けた勉強法
TOEICで900点以上を獲得するポイントは、リスニング力とリーディング力の向上にあります。
受験を考えている人がまず取り組むべきはこちらの公式問題集です。公式問題集なので、確実におよそ9割の正答率が必須となります。
ただ、公式問題集に取り組むだけでは900点以上は狙えません。毎回問題も変わるため、英語の総合的な力が必要だからです。
問題集に加えて、おすすめの勉強法をご紹介します。
リスニングはふだんから英語を聞くこと
リスニング力を向上させるためには、ネイティブの英語をできるだけたくさん聞くことです。これは私の経験からも言えることです。
TOEIC600点台の英語力があれば、お金を出してリスニングの教材を買うより、PCやスマホなど身近なツールを使って本場の英語に触れるほうが効果的です。
私が昔から耳を慣らすために利用してきたのはアメリカのニュース専門チャンネル、CNNです。CNNはゲストとの対談も多いため、時事英語に加えて、ふつうの会話も学べます。


CNNを使った英語勉強法は以下の記事にまとめているよ!
【CNNで英語学習】効果大!経験者が挫折しない勉強法教えます



リーディングは場数
リーディングも、日ごろから英文に触れることが大切です。
英語が得意な人でも、リーディングには抵抗があるという人が一定数います。私もかつてはそうでした。ただ、おもしろいことに、英文は日ごろから触れていると、徐々に抵抗がなくなります。目が横文字に慣れてくる感じです。
私のおすすめは「ジャパンタイムズアルファ」です。時事的なニュースから生活に密着した話題まで幅広く取り上げています。「ジャパンタイムズアルファ」には、ネイティブによる記事のナレーションもついています。英文を読むことに抵抗のある人でも、スムーズに記事に入れます。


「ジャパンタイムズアルファ」の使い方については以下の記事で詳しく解説しているよ!



まとめ
TOEICで900点以上取れれば、就職では確実に有利になります。ご紹介したように、受験者のわずか4%ほどしか900点台を獲得できないからです。
しかし、公式問題集の勉強だけでは十分ではありません。英語の総合的なスキル、応用力が求められます。そのためには、日ごろから本場の英語に触れることです。アメリカ英語、イギリス英語ともに、耳から入る環境にすることが大切です。
ぜひいまから本場の英語に触れられる環境を作って、TOEIC900点台を実現させてください。