
英検2級を就職活動中に取らなきゃなあ……

英検2級あると本当に就職に有利なのかなあ……
英検2級あると、一定の英語力があると評価され、就職でも有利になります。しかし、勉強法を間違えると、試験に落ちてしまいます。
私自信は英検1級を取得し、アメリカでパイロットとなりました。英検2級の試験対策は熟知しています。
ここではそんな私が、英検2級を取得し就職を有利にする具体的な方法について解説します。
この記事を読めば、試験対策は万全にできます。
就職に有利!英検2級のレベルや難易度
英検2級は高校卒業レベルの英語です。試験対策をきちんとすれば、誰でも合格できます。
合格に必要な英語のレベル
“高卒レベルの英語”といわれても、イメージがわかないかもしれません。具体的には以下のようなレベルです。
- 6,000語前後の基本的な単語の意味がわかる
- 基本的な熟語・慣用句がわかる
- 現在形・過去形・未来形の文章が作れる
- at、in、withなどの前置詞の使い方を理解している
- when、if、whileなどの接続詞の使い方を理解している
- 過去形と現在完了形の違いがわかる
- 関係代名詞や関係副詞の使い方がわかる
このうち、日本語にない前置詞や現在完了形で苦労する人が多いと思います。前置詞はその前後の動詞や名詞とセットで覚えるほうが頭に入りやすいことがあります。

現在完了形については、以下の記事で詳しく解説しているから、チェックしてみて!
【現在完了形や完了進行形の使い方】苦手意識を払拭するために!

英検2級の試験内容
英検2級は1次試験と2次試験に分かれています。試験内容は以下のとおりです。
・短文の空欄にふさわしい表現を選ぶ ・・・20問
・長文の空欄にふさわしい表現を選ぶ ・・・6問
・長文を読んで内容について答える ・・・12問
・指定のテーマで英作文を書く ・・・1問
・会話の内容についての質問にこたえる(リスニング) ・・・15問
・短い発言内容についての質問にこたえる(リスニング)・・・15問
合格ラインは71~78%
英作文以外は4つの選択肢から選ぶ方式です。リスニングはメモも取ることができます。
2次試験は面接です。
・音読 ・・・60語程度の文章
・内容について答える ・・・1問
・イラストについて答える ・・・1問
・内容について意見を述べる ・・・1問
・音読の内容以外について意見を述べる・・・1問
面接は一般的に10分足らずです。面接官はほとんどが日本人ですが、たまに外国人の場合もあります。
合格率は半分に満たない
英検の合格率は公表されていませんが、最終的な合格率は3人に1人か、4人に1人とみられます。
その根拠となっているのが、2016年に発表された高校生の合格率です。
2016年度 第1回高校生の合格率
1次試験(2級) ・・・34.0%
2次試験(2級) ・・・80.4%
これをみるとわかるのは、1次試験で多くの人が落ちていることです。1次試験を通過すれば、2次の面接は5人のうち4人は合格しています。
【英検2級】就職を有利にする方法
英検2級を取得すれば、就職活動ではひとつの武器になります。積極的にアピールしていきましょう。
英検2級を取得したら履歴書に必ず記入
英検2級を取得したら履歴書や経歴書に必ず記入するようにしましょう。英検2級が採用の条件ではない場合でも、資格や自己PRの欄に記入しておいて損はありません。
記入の際には、取得日に注意しましょう。取得が中学校時代など、かなり昔の場合には、記入しないという選択肢もあります。記入することで、「なんでその後は英検に挑戦しなかったんだろう?」と企業側に疑問を与えてしまいます。
英検2級は、直近の英語力を示すためにも、就職活動中に取得するのが理想です。
英検2級以外の英語力もアピール!
企業側に英語力があることを印象づけるためには、英検2級以外にもアピールできるものがあると最適です。たとえば以下のようなものです。
- TOEICなど他の試験の高スコア
- 英語を使ったアルバイトの経験
- 留学の経験
- 旅行を含めた海外での経験
これまでの自分の経験を振り返り、英語力をアピールできる経験を整理しておきましょう。履歴書に書けそうであれば記入します。面接でアピールするのもひとつの方法です。
【英検2級勉強法】筆記リスニング編
英検は1次試験で半数以上の人が落ちています。就職を有利にするための英検2級の取得には、1次の筆記とリスニングがカギです。
過去問題に取り組む
筆記試験対策でもっとも効果的なのは、過去の問題集に取り組むことです。実際に出題された問題に触れることで、傾向もつかめます。
おすすめの過去問は以下の旺文社から出ている教材です。音声アプリつきで、過去6回分が掲載されています。
過去問は、次のような流れで取り組むと、効率的に勉強できます。
- 過去の問題集に取り組む
- 答え合わせで間違えたところに印をつける
- 過去の問題集に再び取り組む(2回目)
- 2回とも間違えたところに大きな印をつける
- 3回目は2回目に間違えたところ+2回とも間違えたところに取り組む
1回目に間違えたところと、2回目も間違えたところは、明らかに弱点です。この弱点に重点的に取り組むことで、正答率を上げることができます。
合格ラインを意識する
ご紹介した過去の問題集の取り組み方は、間違えたところを重点的に覚えるという方法です。1回目と2回目で正解した問題は、ほうっておいてかまいません。
正解した問題のなかにも、勘で答えたものもあるかもしれません。でも、限られた時間で試験対策する場合は、弱点の克服に時間を費やすほうが効率的です。
そのいっぽうで、何回問題を解いても間違えてしまう。あるいは、解答の解説を何度読み返しても理解できない。そういった場合も、その問題は捨ててかまいません。
英検2級の取得は、満点である必要はありません。合格ラインがあるということを意識して、8割の正答率を目指しましょう。
単語の暗記は単語帳で
この記事の冒頭で説明したように、英検2級の取得には、およそ6,000語の語彙が必要です。ある程度は、単語を暗記しなければなりません。
単語の暗記には昔ながらの単語帳がおすすめです。私自身もいまだに、パイロットの筆記試験などでは単語帳を愛用しています。単語帳は、みずから手を動かして書くことで、より記憶に残りやすくなります。


英単語をどうしても覚えられないという人は、以下の記事も参考にしてみて!
【英単語が覚えられない人の特徴 】“暗記したつもり”ではダメ



スキマ時間で試験対策はできる!
単語帳をつくると、日常のスキマ時間を有効に活用できます。過去の問題集はすわってゆっくり時間の取れるとき、単語や表現を覚えるのは日常のスキマ時間というように、効率的に学習するのが理想です。
さらに、英検2級を目指す人に私がすすめているのは、過去の問題集に加え、補助教材の活用です。
たとえば、旺文社のこのデジタル教材には、英検に出そうな問題が集められています。パソコンやスマホにダウンロードすれば、どこでも手軽に取り組めます。スキマ時間を有効に活用できる教材です。無料での体験もできるので、いちど利用してみる価値はあります。
今すぐ無料体験!【旺文社 英検ネットドリル】
【英検2級勉強法】面接編
面接までたどりつければ、合格率はグッと上がります。面接の時間は10分足らずです。面接では答えを急ぐ必要ありません。面接官の問いかけを正確に理解し、自分の言葉で考えて答えることが重要です。
面接の流れ
面接の流れは次のとおりです。
- 名前を聞かれHow are you?などのあいさつと会話
- 問題カードを渡され音読
- 問題カードに関する質問
- カードとは関係ない質問
面接の部屋に入ると、あいさつや簡単な会話があります。その日の交通手段や天気、食事は取ったかなどを尋ねられますので、簡単に答えられるようにしておきます。
続いて「パッセージ」と呼ばれる英文の問題カードを手渡されます。英検2級の場合は60語程度、5~6行の文章です。20秒ほど読む時間を与えられ、その後、音読を求められます。
音読に続いて、パッセージに関する質問があります。ひとつは内容について、もうひとつはパッセージのイラストについての質問です。
最後に、パッセージとは関係なく、最近の社会情勢やトレンドなどについて意見を求められます。この質問を最後に、面接は終わります。
音読は大きな声で自信を持って
パッセージの音読のポイントは、大きな声で自信を持って読み上げることです。小さい声だと、自信なさげの印象を与えてしまいます。それだけで面接官の印象は良くありません。
もしわからない単語があっても、そこは見当をつけて大きな声で発音しましょう。1つや2つわからない単語があっても、自信を失わないことです。
面接の答えは急ぐ必要ない
パッセージの内容やイラストについての質問に入ったら、面接官の質問を正確に理解しましょう。もし質問の意味がわからなければ、臆せず聞きかえしてください。聞きかえすときは、以下の表現を使います。
- I’m sorry?(語尾をあげる)
- Would you say that again?
そのうえで、焦らずに質問に対する答えを英語で述べます。答えは決して長々と話す必要はありません。長々と話してボロが出ることもあるので、答えは簡潔にゆっくりでかまいません。


英語の面接対策は以下の記事で詳しく解説しているよ!



英検2級に加えて取得すると就職に有利になる試験
最後に、英検2級に加えて、取得しているとさらに就職に有利になる英語検定試験をご紹介します。
TOEIC
TOEICは実用的な英語力、特にコミュニケーション力に重点を置いた試験です。リスニングとリーディングから構成されています。
TOEICだと600点前後が、英検2級に相当します。TOEICで600点前後を取得していれば、実用的な英語力があると評価されます。


TOEIC600点を取得する勉強法は以下の記事で解説しているよ!
【TOEIC600点以上】就職や転職を目指す人がするべき対策!



GTEC
GTECは「聞く」「読む」「書く」「話す」の4つの分野にわかれて出題されます。就職では、「聞く」と「読む」の2分野に限って、スコアの提出を求める企業もあります。
GTECはほかの英語検定試験にくらべて、対策できる問題集が少ないのが実情です。このため、本来の英語力が試せるのではないかと、企業のあいだでGTECを活用する動きが広がっています。


GTECの対策については、以下の記事を参考にしてみて!
【GTECの就職対策】必要なスコアや高得点獲得の具体的方法!



国連英検
国連英検は、英語の実用性とともに、政治や経済など時事的な話題にどこまで精通しているかが試されます。出題内容が、気候変動や貧困、格差など、国連が取り組んでいるテーマが多いためです。
国家公務員や地方公務員、外資系などへの就職には有利になります。


国連英検については、以下の記事で詳しく解説しているよ!
【国連英検を就職に活かす】有利になる職種や勉強法を教えます!



まとめ
英検2級が取得できれば、就職では英語力がアピールできます。英検2級はしっかり対策をすれば、必ず合格できるレベルです。過去の問題集の弱点を中心に繰り返し取り組み、まずは筆記試験の対策を万全にしましょう。
面接は焦らないことです。面接官の質問を正確に理解し、落ち着いてのぞみましょう。
試験まで、できる対策はすべて講じ、ぜひ良い結果を出してください。