
この先の進路は大学院か就職か迷うところだなあ……

大学院か就職か何を基準に決めればいいんだろう……
大学卒業後、大学院か就職かどちらに進むべきか迷う人は少なくありません。でも、ここで進路の選択を間違えると、その後のキャリアプランに大きな影響が出てしまいます。
私自身は日本の大学を卒業したあとアメリカに渡り、パイロットとなりました。2019年からは教官として訓練生の指導にあたっています。訓練生以外にも、大学院か就職かの選択に悩む多くの学生の相談に応じてきました。
ここではそんな私が、大学院か就職かの進路に悩む人向けにアドバイスしたいと思います。
この記事を読めば、後悔しない進路の選択ができます。
大学院か就職か迷うぐらいなら大学院へ!
大学院か就職か本当に迷っているなら、大学院への進学を検討してみるのを個人的にはおすすめします。いったん就職してしまうと、大学院にあらためて入学するのは、いろんな意味でハードルが高くなるからです。
また、多くのみなさんが関心あるのは、大学院に行った場合、就職が有利になるかどうかだと思います。やり方を間違えなければ、大学院進学は就職にも有利になります。
ここではまず、大学院に進んだ場合のメリットをご紹介します。
専門分野ができる
最大のメリットは専門分野ができることです。専門分野ができれば、大学の教員や研究職というキャリアも新たに生まれます。
一般の就職でも、専門分野が大きな武器になることがあります。特に理系の専門は、就職活動で評価されます。プログラミングや数学理論などは、IT関連業界などの実践に生かせる知識だからです。
大学院卒というだけで基本給が高いことも
もうひとつのメリットは、大学院卒というだけで高い待遇につながることです。大手企業を中心に、大学院卒は基本給を高めに設定しています。月給としては数万円程度の差でも、生涯賃金としては大きな差になります。
厚生労働省は毎年、学歴別の初任給の調査をしています。それによると、大学院卒と大学卒では、初年度だけで30万円近くの差があります。
令和元年の初任給の調査結果は次のとおりです。
- 大学院修士課程修了・・238.9千円
- 大学卒・・210.2千円
公務員などでは、昇級のペースも違います。就職後も優遇されることが多いのが、大学院に進むメリットです。
“就職難”を回避できることも
大学院に進むことで、“就職難”を回避できることもあります。かりに大学を卒業するとき、景気が悪く就職難だったとしても、大学院を卒業する2年後には景気が底を脱していることも考えられます。
“就職浪人”したり、不本意なところに就職したりするのと、大学院に進学するのとでは、雲泥の差です。大学院卒も「新卒」として就活にのぞめます。あえて不景気の“逆風”のときに社会に出て行く必要はありません。
大学院進学にあたって気をつけるべきこと
大学院に進学するにあたっては注意すべきことがあります。何も考えずに大学院に進むと、失敗することにもなりかねません。
2年間勉強するモチベーション
まずはそもそもの話ですが、2年間、大学院で勉強する覚悟ができているかをあらためて自問してみてください。
大学院に入るにあたっては院試と呼ばれる試験を受けなければなりません。足切りする試験ではないとはいえ、一定以上の点数を獲得しなければなりません。
大学院に入ったあとも、論文や課題などがめじろ押しです。就職に有利だからという理由だけで大学院に進むと、挫折の原因になります。もし挫折して中退してしまうと、「大学院卒」という資格が得られません。就職戦略さえ見直しが必要となります。
学費は大丈夫か
大学院の学費がまかなえるのかも重要なポイントです。大学院の初年度納付額の目安は次のとおりです。
- 国公立大学・・70万円~100万円
- 私立大学(文系)・・80万円~120万円
- 私立大学(理系)・・100万円~200万円
親が負担するにせよ、自分で負担するにせよ、2年間はまとまったお金が必要です。下宿するとなると、これにさらに住宅費などが加わります。
大学院進学にあたっては経済的な負担も無視できません。事前にじっくり検討することが大切です。
景気の先行きを考える
大学院に進学したとしても、どこかの時点で「就職」という現実的な課題に直面します。大学院卒業後に民間企業への就職を考えている場合、景気の先行きなども考慮する必要があります。
大学院進学時点で景気がどん底の場合には、就活するよりも大学院に進学するという考え方は合理的です。
逆の場合には検討の余地があります。つまり、大学院進学のとき好景気の場合です。2年後卒業するときも、好景気とは限りません。
経済の先行きはなかなか見通せませんが、少なくとも大学院に進学する時点の景気をふまえて、進路を考えることが重要です。
大学院在学中から就職戦略を考える
大学院在学中から、卒業後の出口戦略を考えるようにしましょう。大学院に進学すると、専攻の分野にのめりこんだり、忙しくなったりして、案外考えられていない人がいます。
2年間はアッという間です。進学直後から就職準備を始めても、早すぎることはありません。
専門性に関連した就職なら理想的
大学院を卒業して理想的な就職は、専攻の専門分野を生かせることです。たとえば、エネルギーシステムを専攻した場合、太陽光発電を手がける企業に就職できればひとつの理想といえます。
この場合、勉強したことが無駄にならないだけではありません。採用段階から有利といえます。勉強したことが仕事の場でも生かせるためです。面接で、志望動機なども語りやすいでしょう。
専門と直接関連していない仕事の場合
大学院での専門分野と関連がうすい企業への就職では、ロジックの整理が必要です。面接などでマイナスになるとは限りませんが、「大学院まで行って、なんでウチなの?」と企業側が疑問に思うこともあります。
分野が違っても、考え方が共通しているからなど、納得できる説明が必要です。「まったく違う分野でやりたいことが2つあり、1つは大学院で思う存分勉強したので、次はもうひとつの分野に飛び込んでみたい」などといった率直な理由も、納得できます。
無料のスカウト型就活サイトを利用
卒業後の就職に向け、大学院卒というブランドを生かし、企業側からのオファーを待つという方法もあります。
最近は「スカウト型就活サイト」とか「逆求人サイト」などと呼ばれるサイトがあります。これは学生がプロフィールを入力してサイト上にアップし、それを見た企業の人事からの“スカウト”を待つというものです。
学生側は完全無料です。登録料などはいっさいかかりません。
スカウト型就活サイトがいいのは、特に大学院卒は「高学歴」というブランドがあるからです。企業から複数のオファーが来ることが期待できます。
こうしたサイトはいくつもありますが、別の業界に行くことを決意した私の元訓練生が使って内定を手にしたのは、dodaキャンパスです。
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まとめ
大学院か就職かで迷ったときは、自分の経済状況や景気の動向などを総合的に考えて判断しましょう。大学院に進学すれば、課題やリポートに追われます。勉強する十分なモチベーションがあるのかどうかも大切なポイントです。
大学院に入ったら、出口戦略もなるべく早い段階で考えるようにしましょう。dodaキャンパスのようなスカウト型就活サイトに登録すると、さまざまなキャリアイベントにも参加できます。
登録は無料なので、大学院か就職かに関係なく、いまからでも活用してみるといいでしょう。きっと新たなキャリアが開けます。