


いまから英語講師に転職できるのかなあ……



英語講師になるには何の資格が必要なのかなあ……
語学力を生かして英語講師になりたいという人は多いものです。しかし、どんな資格が必要かを知らないと、うまく転職できないこともあります。
私は英語を独学してアメリカでパイロットとなり、2019年からは教官をつとめています。私自身、英語講師のアルバイトをして訓練費を稼いだこともあり、英語講師になる実情には精通しています。
ここではそんな私が、英語講師として転職するのに必要な資格などについて解説します。
この記事を読めば、きっと新しいキャリアの構築にもつながります。
英会話スクール講師は転職しやすい
英語講師の求人が多いのは民間の英会話スクールです。いまや英会話スクールは全国各地どこにでもあります。
最近ではオンライン英会話も盛んです。これらスクールでは常に講師を募集しています。英語講師を目指す人にとっては大きなチャンスです。
英会話スクールの講師は資格がいらない
英会話スクールで英語講師になる場合、必要な資格は特にありません。英検やTOEICの点数を応募条件として掲げているスクールは、ほとんどないといっていいでしょう。
必要な資格はないといっても、最低限英語でコミュニケーションを取れる必要があります。スクールによっては、授業はすべて英語で行うところもあるからです。
スクール独自の筆記試験と面接を課すこともあります。筆記は一般教養や英語などです。面接は、スクールの外国人講師による英語面接の場合もあります。



英語面接の対策は以下の記事で詳しく解説しているよ!




英検やTOEICの高スコアがあると有利
英検やTOEICで優秀な成績を収めていると採用時には有利に働くでしょう。スコアが何点以上だと有利という明確な線引きはありませんが、英検だと一級、TOEICだと900点台だとアピールできます。英語講師はネイティブも多いため、生徒から“選ばれる講師”になるためにも、ネイティブなみの英語力があるといいでしょう。



TOEIC900点台を目指すなら、以下の記事を参考にしてみて!
【TOEIC900点で就活は有利!】勉強法は問題集だけじゃダメ




ビジネス英語が教えられるとさらに有利
最近の英会話スクールは、ビジネス英語を学びにくる人が多いのも特徴です。海外赴任をまえに、短期間集中型の講義などが人気のようです。
スクールとしては、ビジネス英語を教えられる人材は重宝します。具体的には、ビジネスのemailや、時事英語、経済の専門用語などに精通した人材です。
海外で働いた経験があれば大きなアピール材料になります。もし海外経験がなかったとしても、国連英検で高得点を取得していれば高く評価されるでしょう。国連英検は、英語力に加えて、政治や経済などの時事的な知識も必要だからです。



国連英検の勉強法については以下の記事をチェックしてみて!
【国連英検を就職に活かす】有利になる職種や勉強法を教えます!




児童英語教師も転職しやすい
「児童英語教師」とは、就学前の子どもから小学6年生の児童までに英語を教える先生のことを指します。小学校で英語を教える先生も「児童英語教師」です。民間の英会話スクールで教えるのも「児童英語教師」です。
小学校と英会話スクール、双方とも「児童英語教師」の需要は高まっています。背景にあるのは、2020年度から小学校でも英語の本格的な授業が始まっていることです。
児童英語教師に特定の資格は必要ない
児童英語教師になるのに必要な資格はありません。児童英語教師に求められるのは、英語力だけではなく、子どもたちを飽きさせない力量です。
ゲームや歌を通じて、子どもを“英語好き”にさせるという責任があります。間違っても、この時期から英語嫌いにさせてはいけません。子ども好きの人には最適な仕事といえます。
保育士や教職を履修していると有利
児童英語教師は、保育士の資格があったり教職を履修していたりすると有利になることがあります。スクールによっては保育士の資格や教員免許を条件としているところもあります。
児童英語教師の採用は、保育園や幼稚園にも広がっています。バイリンガル保育を掲げている施設も最近は増えているためです。
J-SHINEの資格があると有利
特に小学生に英語を教える場合、J-SHINEと呼ばれるNPO法人「小学校英語指導者認定協議会」から英語指導者としての資格が得られると有利になります。資格を得るまでの流れは次のとおりです。
- J-SHINE認定の「登録団体」で養成講座を受講
- 講座受講後、「登録団体」の推薦をもらう
- 「登録団体」を通じてJ-SHINEに承認を求める
- 承認されると「資格証明書」が発行
「登録団体」はJ-SHINEのHPに一覧が掲載されています。大手英会話学校や英語教材メーカー、一般の大学などで、40団体近くにのぼります。
団体によってはオンラインで講座を開設しています。資格取得にかかる時間は、通学の場合最短で2か月、オンラインの場合は6か月程度とされています。
オンラインを選択すれば、働きながらでも受講することが可能です。以下に掲載するJ-SHINEのHPから、自分にもっとも便利な団体を選ぶといいでしょう。
資格取得までにかかる費用は15万円前後です。さらに、資格を取るには最低50時間の実務経験か、英語で授業できることが求められます。相手が小学生とはいえ、しっかりとした英語力をつけておくことが必要です。
J-SHINEの英語指導者の資格は比較的長い道のりですが、資格が取得でき教員免許があれば、小学校で英語教師となる道も開けてきます。
(参考:J-SHINE URL https://www.j-shine.org/)
英語講師として転職のカギは英語力
ひとつ勘違いしてほしくないのは、J-SHINEのような資格を取得したからといって、採用が約束されるものではありません。お金と時間を費やして資格を取得したのに子どもたちの前に立てない……ということがないとはかぎりません。
逆に、ひとつはっきりしているのは、英語力さえされば確実に英語講師になれることです。採用する側も英語力については慎重に見極めようとします。英語での面接が課されるのも、試験の点数や資格では見えない英語の実力をみようというねらいです。
海外留学の経験は有利
海外留学の経験があれば好印象です。求人に応募する際、履歴書や職務経歴書の提出が求められます。海外留学の経験があれば、そこでしっかりとアピールしましょう。本場の英語に一定期間触れたことがあるのとないのとでは、採用する側の印象や期待が違います。
転職の場合、職務経歴書も重要です。英語とは関係ないことでも、採用する側にとっては人物像や仕事ぶりを知る上で貴重な資料となります。



英語で職務経歴書を求められたら、以下の記事を参考にしてみて!
【英語の職務経歴書】転職で失敗した…とならないための書き方を公開




英語から遠ざかっていた人は“やり直し”を
英語とはまったく縁のない仕事についていた人は、採用試験を受けるまえにあらためて復習する必要があります。学生時代は英語がそこそこできていたものの、社会人になって英語に触れなくなり、忘れてしまったという人を私も大勢見てきました。
しかし、気を落とす必要はありません。いちどは英語を勉強して、ある程度できていた人は、英語力の回復も早いものです。計画を立てて、効率よく勉強すれば、かなり取り戻せます。採用試験を受けるまえに、しっかりと復習しておくことを強くおすすめします。



英語の“やり直し”をする人は以下の記事を参考に、効率よく勉強してほしい!
英語を忘れるかどうかはあなた次第!思い出すカギはリスニング!




まとめ
英語力が生かして転職したい、あるいはアルバイトしたい…そう考えている人にとって、英語講師は最高の仕事です。転職するにあたって、新たな資格の取得の必要はありません。条件のいいスクールに採用されるかどうかは英語力にかかっています。
英検やTOEICなどのスコアを求められることもないものの、採用試験には実力を発揮できるよう、日ごろから英語は磨いておくように努めてください。