
会話で使える英語の基礎フレーズを知りたいなあ……

中学校で習う英語が基礎フレーズっていうことかなあ……
英語には、会話でよく使う基礎フレーズがあります。こうした基本の表現を覚えておかないと、簡単な会話でもつまづいてしまいます。
私は英語を独学しアメリカでパイロットをしています。日常会話のなかで、英語の基礎フレーズがどんなものかは熟知しています。
ここではそんな私が、英語の基礎フレーズについて解説します。
この記事で紹介する表現をマスターすれば、ネイティブとの会話で困ることはありません。
【英語の基礎フレーズ】お願いする表現
人になにかをお願いすることはよくあることです。ここでご紹介する表現のうち、最低1つか2つは覚えておくといいでしょう。
Could you ~?
「~してもらえませんか」という丁寧な表現です。例文のようにpleaseをつけることもよくあります。
(駅まで送ってもらえませんか?)
Would you ~?
Could you ~?と同じように丁寧に相手にお願いする表現です。同じくpleaseをつける場合がよくあります。
(もう一度言ってもらえますか?)
Do you mind if ~?
直訳すると「~したら気に障りますか?」という意味です。なので、言われた側は、相手のお願いを聞き入れる場合はNo、ダメな場合はYes.になります。ややこしいので、No.のかわりにSure.とかNo problem.でもかいまいません。
(窓を開けたらダメですか?)
No, not at all.
(いいえ、まったく問題ありません)
I wonder if ~?
直接の質問文ではありませんが、意味としては「~してもいいですか」というニュアンスです。ifのあとは「主語+could」か「主語+can」となる場合が一般的です。
(あしたの朝、電話いただけませんかね)
OK, sure.(ええ、もちろんです)
Would it be asking too much?
これは「お願いしすぎですか?」という表現です。なにかをお願いしたあとに、単独で付け加えて使います。
(宿題を手伝ってもらえますか?そのあと、英語のメール書くのも手伝ってもらえますか?お願いしすぎですかね?)
【英語の基礎フレーズ】許可を求める表現
相手の許可や了解を求める表現です。丁寧な言い回しから、カジュアルな言い方まであります。
Could I ~?
相手の許可を求めるもっとも丁寧な表現です。
(あなたの車をお借りすることはできますか?)
Could I come with you?(ご一緒させていただいていいですか?)
May I ~?
ニュアンスとしては、「~してもいいですか?」とストレートに許可を求める表現です。
(靴を履いたまま車に乗っていいですか?)
Would it be possible to ~?
「~は可能ですか」と、可能かどうかを尋ねる表現です。婉曲的に許可を求める場合にも使えます。possibleのあとに、for meやfor usなど許可を求めている人を入れることもあります。
(私たちの荷物をここに置いて、あとから受け取ることは可能ですか?)
Would it be all right if ~?
「~してもかまいませんか?」というニュアンスです。Ifのあとは「主語+would」となることが一般的です。
(ここに5分間車を止めていても大丈夫ですか?)
Is it OK if ~?
アメリカの会話ではよく使われる言い回しです。ニュアンスは上のWould it be all right if~?と同じですが、ややくだけた印象の表現です。
(夏に遊びに行ってもいいですか?)
Any chance ~?
Is there any chance ~?という表現がもともとの英語です。しばしばアタマの部分を省略することがあります。意味は「もしかして~いいですか?」と遠慮がちに許可を求める言い方です。
ダイレクトにMay I ~?などと言わず遠慮気味に言うのは、相手に気遣いをしながら、失礼にならないようにという配慮からです。ネイティブはよく使う表現です。
(もしかして値引いてくれますか?)
Any chance you keep an eye on my baggage while I use the restroom?
(私がトイレに言っているあいだ、もしかして荷物を見ててくれますか?)
Can I ~?
もっともカジュアルに相手の了解をもらう表現です。
(ジョーって呼んでいいですか?)
Can I sit here?(ここ座ってもいいですか?)
【英語の基礎フレーズ】~したいという欲求を伝える表現
「~したい」というのも会話でよく使う表現です。言い方は2つあります。
I would like to ~
比較的丁寧な言い方です。I wouldを短縮してI’dと言う場合がよくあります。
(あなたを富士山に連れて行きたい)
I’d like to see cherry blossoms.(私はサクラを見たい)
I want to ~
ストレートに「~したい」という表現です。
(家に帰りたい)
I want to show you something.
(ちょっとしたものをあなたに見せたい)
【英語の基礎フレーズ】感謝を伝える表現
日本語にくらべると、英語は感謝の気持ちを伝える表現のレパートリーが多いかもしれません。いくつか覚えて使えるようにしておくと、心遣いのできる人と思われ好印象です。
Thank you.
これは解説の必要はないでしょう。気の利いた言葉が出てこなければ、Thank you.と言っておけば間違いありません。
I appreciate it.
ネイティブの会話ではよく使われる表現です。「ありがとうございます、助かります」というニュアンスです。
(それはすばらしい。ありがとう。本当に助かります)
I’m so grateful.
gratefulは「感謝している」という意味で、I appreciate it. よりもややかしこまった響きです。「あなたに感謝している」など、感謝する相手を言いたければ、grateful to youといいます。感謝している内容も付け加えたければ、grateful to you for your supportのように、それぞれtoとforを使います。
(ありがとう、あなたには本当に感謝しています)
Can’t thank you enough.
アタマの部分の I が省略されています。I can’t thank you enough. が正しい英語です。意味は「感謝しきれない」となります。会話ではしばしば I を省略します。
You saved the day.
直訳すると「あなたはこの日を救った」。つまり、「救われた!」と思うほど感謝しているという意味です。You saved my day.と言う場合もあります。
(感謝しきれません。本当にきょうこの日を救ってくれたという思いです)
【英語の基礎フレーズ】謝罪する表現
謝罪する表現は、内容の深刻さによっても変わってきます。以下にご紹介します。
I’m sorry.
日本人のあいだでもっともポピュラーな謝罪の表現でしょう。I’m sorry.は軽く「ごめんなさい」という場合から、比較的深刻なときまでオールラウンドに使える表現です。深刻な場合には、発音する際、ゆっくりと神妙に言う感じです。
(ごめんなさい、もう一度言ってもらえます?)
I’m sorry. It’s my fault.
(申し訳ありません。私の責任です)
My apologies.
謝罪の深刻度でいうと“中”ぐらいの場合でしょうか。日本語でいう「申し訳ないです」といったニュアンスです。
(申し訳ありません。もっと早くお伝えしていればよかったです)
I apologize for the inconvenience.
これはかなりフォーマルに謝罪する言い方です。inconvenienceをtroubleにしてもかまいません。よく日本人は「ご迷惑をおかけして謝罪します」と言う場合に、troubleという言葉を使います。英語のtroubleは「迷惑」よりもっと強いニュアンスがあります。
ですから、相手のスケジュールを狂わせたり、手間をかけさせたりという程度の場合は、troubleよりinconvenienceのほうがしっくりきます。
I wish I could’ve been more helpful.
直訳すると「もうちょっと力になれれば良かった」、つまり「力不足で申し訳ありません」という意味です。
【英語の基礎フレーズ】相手の意思を確認する表現
言葉の意味はわかるけど、相手の意図を確認したいというケースがあると思います。そんなときに使える表現をご紹介します。
You say ~?
文章の初めにYou sayをつけて語尾を上げ気味に話すだけで、「~という意味ですか?」という意味になります。sayの代わりにmean(意味する)を使ってもかまいません。
(ニューヨークまでずっと車で行くということ?)
You say $20 for both?
(両方で20ドルということですか?)
Do you want me to ~?
直訳すると「私に~してほしいですか」という意味ですが、しっくりくる日本語訳としては「~したほうがいいですか?」という意味です。相手が自分に何を求めているかを確認するときに使えます。
(自分の部屋で待てばいいですか?)
Do you want me to use the highway?
(ハイウェイを使えばいいですか?)
【英語の基礎フレーズ】相手に苦言を呈す表現
使わなくて済むなら使いたくありませんが、万が一クレームや抗議する際には、次の表現を参考にしてみてください。
I hate to tell you this, but ~
日本語訳は「こんなこと言いたくありませんが~」という意味です。苦言を切り出す際には使える表現です。
(こんなこと言いたくないけど、あなたはいつも約束を守っていませんよね)
I’m afraid ~
「残念ながら~です」という表現です。良くないことを伝える場合に使えます。
(残念だけど、サービスは決して良くない)
With all due respect, ~
これはかなりフォーマルな表現です。直訳は「敬意を払いますが」という意味です。ニュアンス的には「お言葉ですが」「こんなこと言って失礼だったら申し訳ありませんが」という意味合いです。ビジネスや公の場で使うのにふさわしい言い方です。
(お言葉ですが、あなたの主張は完全に矛盾しています)
【英語の基礎フレーズ】相手を励ます表現
次にご紹介するのは、落ち込んでいる人を励ますときの表現です。日本語にはない英語的な表現もあります。
Don’t worry about it.
もっとも一般的な表現です。「心配するな」という意味です。ただ、相手の悩みによっては「心配するな」では済まないかもしれません。使うときには注意が必要です。
同じ意味で、You don’t have to worry about it. と言うこともあります。
Don’t let it get you down.
これは直訳が難しい英語的な表現です。「それ(悩みの種)」にあなたを落胆させるようなことをさせるなという意味で、日本語訳としては「気にするな」「そんなこと考えていても仕方ない」がいちばん近い意味合いです。
同じ意味で、Don’t let it discourage you.とか、Don’t let it bother you.という言い方もあります。
You should be proud of yourself.
「自分自身に誇りを持ちなさい」という意味で、ニュアンスとしては「自信を持て」です。
(一生懸命やったし、実際よくやったよ。自信を持ちな)
You’ve got to go on.
これは「前を向いて次に進もう」という意味です。「気持ちを入れ替えて」というニュアンスもあります。
go onは悲しいことがあったときなどに、過去にとらわれず前を向いていこうという意味合いを出すときに使う表現です。
これも相手の心情を十分考慮せずに軽い気持ちで言うと、かえって傷つけることにもなりかねないので、注意して使うようにしましょう。
【英語の基礎フレーズ】“頑張って”
日本語では相手への心遣いとして「頑張って」という言葉をよく使います。「頑張って」にあたる英語をまとめてみました。
Good luck.
日本語の「頑張って」にいちばん近いといってもいいのがGood luck.でしょう。「幸運を」というのがもともとの意味です。どんなシチュエーションでも使えます。
「試験を頑張って」などと具体的な中身を言いたい場合には、Good luck on your exam.と、onを使って表現します。
少し話はそれますが、飛行機でA地点からB地点に行く際、出発地のA地点が荒天だった場合、パイロットは飛び立ったあとA地点の管制官にサヨナラを言う代わりに、“Good luck on your weather tomorrow.”と言うこともあります。

Good luck on your weather.というのは、日本語の発想ではなかなかない表現かもね!
I wish you the best.
Good luck.をややフォーマルにした表現です。「幸運を祈る」という意味です。I’ll be wishing you the best.(幸運を祈ってるよ)と表現することもあります。
Go for it.
これは「夢に向かって頑張れ」とか「あきらめるな」といったニュアンスです。
Go for it. (夢に向かって頑張れ)
Hang in there.
これはhangという言葉からも想像できるように、「粘って頑張れ」というニュアンスです。要は「最後まであきらめるな」「石にしがみついてでも頑張れ」という意味合いです。
Break a leg.
直訳すると「足を折れ」ですが、これも意味としては「頑張れ」です。一般的には舞台などで発表する人に対して使われます。
聴衆のまえでスピーチしたり、舞台披露する人がいれば、使ってみましょう。

“頑張って”のような日本語独特の表現を英語にするコツは以下の記事で詳しく解説しているよ!ぜひチェックしてみて!
【英語にない日本語の表現方法】ネイティブに伝わる言い方23選

まとめ
ここでご紹介した表現は、どれもネイティブの会話で使われるものばかりです。英会話を上達したいなら、難しい文法よりも、こうしたよく使われる表現を覚えておくと役に立ちます。
あわせて、英語での「あいさつ」もこの機会に復習しておきましょう。基本のあいさつは以下の記事でご紹介しています。
【英語のあいさつ24選】基本の表現を知らないと失礼に…


