
英語で電話の対応する自信ないなあ……

英語の電話って聞き取れないんだよなあ……
海外出張や海外旅行では、英語で電話をする機会もあります。しかし、英語で電話の際の独特の表現を知らないと、焦ってしましまいます。
私は英語を独学し、アメリカでパイロットとなりました。アメリカでは日常的に英語で電話する機会があり、電話越しにコミュニケーションするコツなどは心得ています。
ここではそんな私が、英語の電話で使える表現などを解説します。
この記事を読めば、もう英語の電話にプレッシャーを感じることはありません。
【英語の電話】プライベート編
英語の電話といっても、プライベートとビジネスとでは、表現がやや異なることがあります。まずは友人同士などのプライベート編です。
電話をかける場合
いまの時代、電話といえば主流は携帯電話です。携帯の場合、ほかの人が出ることはまずないといえます。電話がつながったら、次のような表現を使いましょう。
「もしもし」はHello.ですが、プライベートの相手ならHi.でもかまいません。名乗るときにはI am~. やMy name is~. ではなく、This isを使います。
プライベートの電話で、ショップや学校・会社などに問い合わせをすることもあると思います。その場合、先方は固定電話が多いのではないでしょうか。
こうした問い合わせの際には、用件をわかりやすく伝えることです。でないと、電話口の相手は用件を確認しようと、いろいろな質問をしてきます。英語の電話では、このやりとりを最小限にすることで、英語での複雑な会話を回避できます。
明確に用件を伝えるために、次のような表現が便利です。
- I have a couple of questions regarding~.
(~についていくつかおうかがいしたいことがあります) - Can I speak to someone in charge of~?
(~の担当の方とお話できますか?)
これら2つを組みあわせてもいいと思います。I have a couple of questions regarding~. の~にあたる質問部分は、ひと言で言いづらければ、センテンスを2つや3つに分けてもいいと思います。センテンスを短くするほうが、わかりやすさにつながります。
電話を切るときの表現
英語の電話では、切るときにぎこちなくなるという人もいるようです。日本語でも、会話が終わりかけたとき、いきなり「さようなら」という人は少ないでしょう。「では、そういうことで」などとワンクッションあってから別れのあいさつを言うのが一般的です。
英語も同じです。では、ワンクッションの表現をご紹介します。
- Sounds good.
(いいですね、わかりました) - I’ll let you go.
(お時間とらせました) - I’ve got to go.
(そろそろ失礼しなければいけないのですが) - I’ll be in touch with you.
(またご連絡します)
次に、電話を切るときの別れのあいさつです。意味はどれも「じゃあまた」です。
- Bye.
- I’ll see you.
- Take care.
電話を受ける場合
英語で電話を受ける場合、日本語との大きな違いがあります。それは、自分の名前を名乗る必要はないことです。
日本では、電話を受けた側が名乗るケースが多いかもしれません。しかし、英語ではHello.(もしもし)だけで大丈夫です。電話をかけてきたほうがまず名乗るのが“礼儀”とみられているからです。考えてみれば合理的ですよね。
電話を受けるとき、かけてきた相手が誰かわからないことがあるかもしれません。その場合、日本語の「どちらさまでしょうか?」にあたるのが次の表現です。
What’s your name? とは言いません。May I have your name, please? ならアリかなとは思います。
もうひとつよくある状況は、タイミングが悪いときの着信です。「あ、ちょっと後でかけ直していいですか?」は次のような言い方ができます。
- Can I call you back later?
- Can I get back to you later?
電話を取ったら間違い電話だった、そんなときは次の表現を使うといいでしょう。文章にする必要はありません。
【英語の電話】ビジネス編
ビジネスシーンとプライベートシーンの電話の違いは、名前の名乗り方にあります。ビジネスシーンでは、自分の名字や、所属・肩書きを伝えなければならない場面があります。
電話をかける場合
電話をかける場合には「名前」→「所属」の順に名乗ります。たとえば次のような感じです。
(もしもし、ABC会社のスズキ・タケシです)
所属を名乗る場合、前置詞はwithかfromを使うのが一般的です。働いている場所をいう場合にはat、雇用主(会社名)をいうときにはforを使うこともあります。
- I’m an engineer at ABC Corporation.
- I’m an engineer working for ABC Corporation.
話したい担当者が不在だった場合、伝言やコールバックをお願いすることもあると思います。その際には、次のような言い方をします。
- Can I leave a message?
(伝言をお願いしてもいいですか?) - Would you ask him(her) to call me back whenever he’s(she’s) available?
(ご都合のいいときに折り返しお願いしてもよろしいですか?) - Would you tell him(her) that he(she) can get back to me either via phone or email, whichever’s convenient for him(her)?
(電話でもメールでも、ご都合のいいほうで折り返しをお願いしてもよろしいですか?)
電話を切るときの表現
電話を切るときには、プライベートの電話と同じように、ワンクッションあっての別れのあいさつです。違いは丁寧さにあります。
まずは丁寧なワンクッションとしての表現をご紹介します。
- Thank you for taking your time to speak to me.
(貴重なお時間ありがとうございます) - It’s been pleasure talking to you.
(お話できて光栄でした)
電話を切る直前のあいさつも、丁寧に伝えるなら次のような表現があります。
- Have a great day.
- Have a great evening.
- Have a great week.
- Have a great weekend.
こうした表現は相手への気遣いが表れているため、丁寧な印象となります。

英語の基本的なあいさつは、以下の記事にまとめてあるよ!

電話を受ける場合
ビジネスシーンで電話を受ける場合は次の順番で相手に伝えます。「あいさつ」→「所属や肩書き」→「名前」→「いかがしますか?」。
たとえば次のような言い方になります。
(おはようございます、こちらはABCコーポレーションのTracyです。おうかがいしましょうか)
ビジネスの電話では、「担当者から折り返します」と相手に伝えることもあると思います。そのときの言い方は、次のとおりです。
ビジネスシーンでは「少々お待ちください」と、電話を保留にすることも多くあります。その際には、以下のように言うと丁寧な印象になります。
英語の電話対応で使えるその他の表現
そのほか、英語の電話で使える便利な表現をまとめました。参考にして使ってみてください。
- Can I talk to you for a second?
(いまいいですか?) - I can’t speak to you at the moment.
(ちょっといま話せない) - Signals are bad(weak).
(電波が悪い) - What time do you want me to call you back?
(何時にかけ直せばいいですか?) - Sorry I couldn’t get your call.
(電話に出られなくてごめんなさい)
英語の電話対応の難しさ
英語の電話対応は決して簡単ではありません。身ぶり手ぶりというわけにはいかないからです。
どうすれば英語の電話にスムーズに対応できるようになるのかご紹介します。
表情が見えないので英語力が問われる
多くの人が英語の電話が難しいと感じるのは、次のような理由からです。
- 相手の表情が見えない
- 相づちが少ない
- 電話ごしの聞き取りが難しい
電話ではなんといっても相手の表情が見えないので、相手の話を理解する“手がかり”は言葉しかありません。リスニング力が問われます。
また、欧米人は日本人にくらべて相づちが少ないのが特徴です。日本語では“潤滑油”として相づちを多く入れますが、欧米人は相手の話を遮らないよう、エチケットとして黙って耳を傾けています。これが日本人にとっては「伝わっているのかな……」と、時として不安に駆られることにつながります。


それに、携帯から聞こえる英語はやっぱり聞きづらい!
“数字”などは文脈から見当つけられない
電話では、相手の携帯番号や時間など、数字を聞き取らなければいけない場面が少なくありません。こうした数字の聞き取りは、さらに難易度が上がります。
数字や固有名詞などは文脈から見当がつかないことが多いからです。英語の電話に慣れていない人は、メモが追いつかないこともあるでしょう。英語が「速い」と感じてしまい、なかなか聞き取れないからです。


英語で数字を表現する方法については以下の記事で詳しく解説しているよ!




英語に触れていないと聞き取れない
英語の電話では、日ごろから英語に触れている人とそうでない人とでは、大きな差が出ます。
英語力を向上させたいという人に私がおすすめしているのは、身近なテレビを活用した勉強法です。テレビの二か国語放送やCS放送を活用すれば、自宅にいながら海外のテレビ番組を見て、本場の英語に触れられます。


テレビを活用した勉強法は以下の記事で詳しく解説しているよ!
【完全無料】テレビで英語を学ぶ!おすすめの番組とチャンネル11選



まとめ
仕事にしてもプライベートにしても、英語で電話せざるを得ない場面は結構あります。数分間の電話でも、表現の方法を知っておかないと、あたふたしてしまいます。
基本的なリスニング力がないと、そもそも相手の話していることが理解できません。そうならないためにも、ご紹介した別の記事も参考に、日ごろから英語のシャワーを浴びることをおすすめします。
英語のシャワーを浴びるなら1日でも多く浴びるほうがいいので、今日からでもさっそく実践してみてください。