
英語は上級者レベルになったけど伸び悩みを感じるなあ……

英語の中級者から上級者って伸び悩みする時期なのかなあ……
英語の中級者や上級者が、“伸び悩み”を感じるケースは少なくありません。そこで何も手を打たずにいると、英語の実力はそこで止まったままとなってしまいます。
私は英語を独学し、アメリカでパイロットとなりました。もともと英語は得意でしたが、「ネイティブレベルの英語を身につけたい」と思い、英語の伸び悩みをみずから克服した経験があります。
ここではそんな私が、本当の意味で英語の上級者になれない人の特徴を解説します。
この記事を読むことで、英語の中級者から上級者が直面する“伸び悩み”を克服できます。
英語の中級者や上級者が直面する“伸び悩み”
TOEIC9000点前後を取っている人は、実はかなりの努力をしないと、そこからさらに英語力を伸ばすことができません。ここで英語力に磨きをかけるかどうかで、ネイティブ並みの語学力が身につくかどうかの分かれ道となります。
なぜ英語の中級者や上級者は“伸び悩”みという課題に直面するのか、詳しく解説します。
いまの英語でなんとかなってしまう
英語の伸び悩みの最大の理由は、いまの英語でなんとかなってしまうことです。特に英語の中級者や上級者となれば、コミュニケーションで苦労することはありません。
かりにわからない単語があったとしても、別の単語で相手に意思を伝えることができます。相手の言っていることも、理解できないことはないでしょう。
また、中級者や上級者のレベルになると、周囲からは「英語のできる人」とみられます。すると、がむしゃらに勉強しなくなってしまいます。こうした場合、英語力はここで完全にストップしてしまい、“伸び悩み”につながるのです。
わからない単語や表現を棚上げしてしまう
わからない単語や表現に出会ったとき、意味や使い方を調べず棚上げしている人も、英語が伸び悩むパターンです。英語の中級者や上級者になれば、わからない単語がひとつやふたつあっても、いちいち辞書で調べない人が多いのではないでしょうか。
単語の使い方まで詳しくわからないものの、意味はなんとなくわかるという場合も、いちいち辞書を引いて調べようとしません。
英語が上達するには、私は次の2つが必要だと思っています。
- いい加減さ
- 完璧主義
相反する2つですが、両方ともとても重要です。「いい加減さ」がないと、いつまでたっても英語は話せません。細かい文法などを気にしていたら、しゃべれなくなってしまいます。
そのいっぽうで、「完璧主義」も大切です。新しい単語や表現は、自分でも使えるように徹底して理解しようという姿勢がないと、英語は上達しません。
英語の中級者や上級者は、この「完璧主義」の要素が抜け落ち、伸び悩みに直面しているケースがみられます。
英語上級者の“伸び悩み”を克服するポイント
“伸び悩み”を克服するポイントは、いままで使ってきた英語にとらわれないことです。英語の中級者や上級者になれば、どうしても自分の英語にクセが出てきます。このクセは、必ずしも悪いとはいえません。自分なりの英語表現のコツのようなものだからです。
でも、いつまでもこうしたクセに安住していると、もうワンステップ上のレベルに到達できません。英語上級者の“伸び悩み”克服には、新しい発想で英語に向き合うことが必要です。
違う単語や表現を使ってみる
これまでのクセから抜け出すには、いままで使ったことのない単語や表現をあえて使うようにしてみましょう。
たとえば「どう思いますか?」と聞くとき、いつもどんな表現を使っていますか。もし、What do you think about it ?という表現を使っているなら、別の表現を考えてみましょう。
たとえば次のような言い方ができますー
- What is your takeaway?
- What is your take?
- What are your thoughts?
- What did you make of that?
- Tell me what your thoughts are.
takeawayやtakeは「受け止め」という意味です。thoughtsは「思い/考え」です。
make of ~はちょっと見慣れない表現かもしれませんが、「~についてどう思うか」と質問でよく使われる表現です。テレビのアナウンサーやリポーターが、ゲストや視聴者に「~についてどう思いますか?」と聞くときによく使います。

ひとつの表現に固執しないことが英語上級者の“伸び悩み”克服につながる!
英語的な表現を身につける
英語の中級者以上で大きな差が出るのは、使っている英語の表現が「英語らしい」かどうかです。自分が毎回使っているマンネリ化した表現や、日本語から直訳したような表現ばかり使っていては、上達しません。
たとえば、「新型コロナウイルスの感染者増加」を英語でどう表現しますか?「増加」はincreaseという単語を使う人が多いのではないでしょうか。間違ってはいませんが、英語的な表現はほかにもっとあります。たとえばー
- spike
- surge
- uptick
文章にするとー
We see a spike in COVID-19 cases.のような感じです。spikeの部分をincreaseやsurgeなどほかの単語に置き換えることもできます。
spikeやuptickなどはとても英語的な表現です。実際にネイティブはかなり使っています。
もうひとつ次の例をご覧ください。いずれも「その問題の深刻さがわかった」という英語です。
- I came to understand how serious it was.(日本人の英語)
- I learned the magnitude of the issue.(ネイティブの英語)
learnやmagnitudeという言葉を使えると、英語らしい表現になります。こうした英語らしい表現をひとつでも多く習得することが、英語上級者の“伸び悩み”の克服につながります。
“伸び悩み”克服にはネイティブの表現を “盗む”
英語らしい表現をひとつでも習得するには、ネイティブの英語から“盗む”のがもっとも効果的です。そのためには、日ごろから生きた英語に触れることが重要です。
英語を使う機会をつくる
もし身近に留学生や外国人がいれば、積極的に交流しましょう。身近に留学生や知り合いがいなければ、外国人を対象としたボランティアに登録したり、各地の国際交流センターなどの催しに参加したりするのもひとつの方法です。
海外旅行で生きた英語に触れるのも効果的といえます。レジャーと勉強、一石二鳥です。
ネイティブと話すときは、相手がどんな英語の表現を使っているか、しっかり耳を傾けるようにしてください。「これは使える!」という表現があれば、覚えるかどこかにメモをするなどして、次回は自分でも使ってみるといいでしょう。
英語でテレビを見る
外国人の知り合いもいないし、海外旅行の予定もない…という人は、身近なテレビを活用するのがおすすめです。テレビをとおして生きた英語に触れる方法は大きく2つあります。
- 地上派の二か国語放送
- スカパーやひかりTVの二か国語放送
地上派の二か国語放送は、NHKニュースなど一部の番組に限られています。
スカパーかひかりTVと契約すると、海外の映画やドラマ、ドキュメンタリーからニュースまで、現地の番組を英語で見ることができます。自宅にいながら生きた英語に触れられます。英語の勉強以前に、テレビ番組としても、とても見ごたえのある放送が楽しめます。
スカパーにしてもひかりTVにしても、料金は契約するチャンネル数によって変わってきます。どちらと契約するにしても、月額3,000円前後の出費で、英語学習に役立つチャンネルを見ることができます。

スカパーとひかりTVどちらがいいかは、徹底比較した以下の記事で詳しく解説しているよ!

映画から英語の表現を“盗む”
映画から英語を学ぶのもおすすめの方法です。映画で使われている英語は、難しい表現ばかりではありません。むしろ、英語のレベルは簡単でも、“英語らしい表現”を使っています。
日本語を直訳したような英語から脱却したいという人には、映画はとても効果的です。


映画から英語を学ぶ方法については以下の記事で詳しく解説しているからチェックしてみて!



オンライン英会話
英語のレベルをワンランク上げるのに、オンライン英会話という選択肢もあります。オンライン英会話は英語を「教わる」というより、ネイティブの先生との会話のなかでみずから「盗む」要素が強いからです。英語の中級者以上には最適な学習法です。
オンライン英会話大手のDMMだと、25分間の1レッスンが200円前後です。ネイティブとお茶をしている感覚で、英語が吸収できます。レッスンも24時間何時でも組むことが可能で、忙しい学生や社会人には最適です。
DMM英会話は無料の体験レッスンを2回まで受け付けています。こちらもなんといっても無料なので、自分に合うかどうかまずは試してみるといいと思います。
DMM英会話
まとめ
英語の中級者や上級者のレベルから、さらに一歩高められると、見える景色がまったく違ってきます。ネイティブの話している細かなニュアンスやジョークまでもわかるようになります。
いままでの自分の英語のスタイルに安住していては、もう一段階段を上ることはできません。ネイティブの英語にたくさん触れ、ひとつでも多くの表現を盗むことが大切です。英語ができるいまの自分に満足していてはいけません。ここからさらに高みを目指して、ぜひどん欲に学び続けていってください。