
映画を通して英語の勉強なんて本当にできるのかなあ……

映画を字幕なしで見られるようになりたいなあ……
海外の映画を見ることで、本場の英語が学べます。しかし、間違ったジャンルの作品を選んでしまったり、勉強法を間違えたりすると、効果がありません。
私は英語を独学し、単身でアメリカに渡りましたが、英語の勉強には、映画がとても役にたちました。
ここではそんな私が、映画を活用した英語の勉強法をご紹介します。
この記事の通り実践すれば、5か月程度で、字幕や吹き替えなしで、映画が楽しめるようになります。
映画が英語学習に効果的な理由
まず、映画が英語学習に効果的な理由を簡単に説明します。その主な理由は次の3つです。
- “生きた英語”が学べる
- 楽しみながら勉強できる
- お金がかからない
ひとつずつ詳しく見てみましょう。
“生きた英語”が学べる
映画は日本にいながら“生きた英語”に触れられる最適の教材です。使っている単語や表現、話すスピード、どれをとってもネイティブの自然な英語です。
映画では、英語だけでなく、ジェスチャーや表情も勉強になります。英語は、言葉だけでなく、顔の表情やジェスチャーで気持ちを伝えることがあるからです。
大スターが“英語の先生”に
ハリウッドスターが話している英語を学ぶというのは、かなりモチベーションが高まるのではないでしょうか。私も英語を勉強し始めたばかりのときは、ハリウッドスターの英語をまねして発音したり、表現を盗んだりと、かなりテンションが上がったのを覚えています。
映画を見ることで、ジョニー・デップやアンジェリーナ・ジョリーがあなたの“英語の先生”になります。映画を英語で見始めると、それぞれの俳優や女優にも、英語のクセがあることなどもわかってきます。
自分のお気に入りの俳優や女優になりきって、英語をまねしてみるのもいいと思います。
お金がかからない
映画で英語を勉強するのは、とても経済的です。いまの時代、映画を見るのに映画館に通う必要はありません。テレビやスマホで、簡単に見ることができます。
お金をほとんどかけずにナマの英語に触れられるのは映画の魅力です。のちに詳しく解説する方法で映画を勉強に活用すれば、高いお金をかけて英会話学校に通う必要はありません。
映画のジャンル選びが重要
映画を通して英語を勉強する場合、ジャンル選びが重要です。特に英語の初級者は、ジャンル選びで失敗すると挫折することもあるので注意が必要です。
初級者におすすめのジャンル
英語の初級者におすすめなのは、わかりやすい英語が使われている映画です。具体的には以下のジャンルです。
- アニメ
- ファミリーもの
- 恋愛もの
アニメは子どもも見るため、比較的簡単な英語が使われています。しかも、聞き取りやすいスピードで話すので、英語初級者には最適です。スラングも少なく、“正しい英語”が使われています。
ファミリーや恋愛を題材とした映画も聞き取りやすい英語です。こうした映画は会話の量も多いため、参考になる表現がたくさんあります。
中級者以上におすすめのジャンル
ここでいう英語の中級者とは、中学英語はほぼ理解しているものの、満足に英語を使いこなせていないという人です。中級者以上の人におすすめの映画は以下のジャンルです。
- 事件や推理もの
- 社会派の映画
- コメディ
事件や推理ものの映画は会話が中心なので、英語を勉強するには最適です。ただ、時として難しい単語が使われます。DOA(病院到着時に死亡確認)やautopsy(遺体の解剖)など、ふだんの会話では使わない単語です。
コメディも難易度がやや上がります。“ギャグ” は、その国の文化や社会にどっぷりつかっていないとわからないことがあるからです。
コメディ映画が字幕や吹き替えなしでわかるようになれば、立派な英語上級者といえます。
おすすめしないジャンル
英語のレベルに関わりなく、英語の勉強には不向きなジャンルもあります。それはアクションものです。次のような理由からです。
- 会話が少ない
- 独特のスラングが多い
一般的にアクションものは会話が少ない傾向です。話すとしても、短いフレーズ。しかも独特のスラングばかりということもあります。英語を勉強する目的としては、効果的とはいえません。
どこの国の映画かで英語が違う
映画を英語学習に使う際には、どこの国の映画を選ぶのかも重要なポイントです。ハリウッド映画でアメリカの俳優や女優が出演している映画なら、使われているのはアメリカ英語です。「ハリーポッター」のようにイギリスの出演者ばかりだと、イギリス英語が使われています。

アメリカ英語とイギリス英語ではずいぶん違う!詳しくは以下の記事を参考にしてみて!

映画から英語を学ぶ勉強法
ここからは具体的な勉強方法に話を移します。
映画を英語で見るだけでもとても勉強になります。さらに、ここでご紹介する勉強法を取り入れると、英語力は確実に向上します。私の経験からも、これは自信をもって言えることです。
聞き流し
まずもっとも簡単な方法は聞くだけ、つまり「聞き流し」です。何度も聞いていると、単語や表現が耳に残るようになります。
「聞き流し」がいいのは、発音のコツもわかることです。英語の抑揚やリズムも習得できます。抑揚やリズムは、なかなか参考書などの活字からは学べません。
映画を英語で見て初めはほとんど理解できなくても、聞き続けるとリスニング力は確実に上達します。数か月後には、これまで聞き取れていなかった単語が理解できるようになります。
気になる単語やフレーズをメモする
英語のレベルを向上させるには、「聞き流し」だけでは限界があります。重要なのは、聞き流したあと、耳に残った気になる単語や表現をメモし、意味を辞書で調べることです。
効果的な学習方法を整理すると以下の流れです。
- 映画を聞き流す
- 気になる単語や表現をメモする
- 辞書で調べて自分のものにする
この流れがとても重要です。これが日常的にできるようになると、英語は飛躍的に上達します。
ここまで聞いて「あれ!?」と思った人もいるのではないでしょうか。気になる単語や表現ってどうやってメモをするのかと……。セリフの原稿が手元にあるわけではないのに……。
それは、耳から聞いた音をもとにスペリングの見当をつけます。最初は苦労するかもしれませんが、慣れればすぐにスペリングの見当がつけられます。
たとえば「水田」のことを英語で“rice paddy”といいます。もともとこの単語を知らず音だけを聞くと、“paddy”か“patty”なのか迷ってしまいます。ただ、こうした迷う場合でも、考えられるスペリングの候補は3つか4つぐらいしかありません。辞書でひとつひとつ調べながら、単語を見つけあてるのも、とてもいい勉強になります。
熟語やスラングは“辞書を使う力”が求められる
耳に残った表現が、熟語やスラングのこともあります。熟語やスラングとは次のようなものです。
- 熟語・・2つ以上の単語が組み合わさった表現
- スラング・・社会の一部の層だけが使うやや下品な言い回し
特に英語の初級者にとっては、初めて聞く英語の表現が、熟語かどうかはなかなか判別できません。
たとえば “get the hang of it”という熟語があります。「コツをつかむ」という意味です。getやhangという単語からでは、「コツをつかむ」という意味は想像できません。
もし映画でget the hang of itという表現を耳にして辞書で調べる場合、みなさんならどの単語から手をつけますか。getの意味は調べるまでもないと考え、hangから調べるという人が多いかもしれません。
では、この熟語はどの単語を調べれば出てくるかというと、辞書によって異なります。getの単語の説明のなかにget the hang of itが含まれている場合もあれば、hangに説明がある場合、あるいは両方に載っている場合もあります。


英語の辞書は使いこなせていない人が多い!以下の記事をぜひ参考にしてみて!
【英語の辞書の使い方:よくある間違い】あなたは大丈夫ですか?



スラングも熟語と同じように、単語だけを見ても意味がわからないことがほとんどです。なので、辞書を引く必要がありますが、英和辞典に載っていないスラングもあります。
本場のスラングも勉強したいという人は、以下のスラング専用の辞書がおすすめです。私もこの辞書にはお世話になりました。この辞書に載っていないスラングはありません。この辞書を使えば、映画で使われているスラングが、どんどん自分のものになります。
挫折しないためにはすでに見た映画を活用
映画を初めから最後まで見ようとすると、2時間前後の時間がかかります。初めて見る映画だと、映画館や家でじっくり見たいと思う人もいるでしょう。映画ファンならなおさらのことです。
映画を英語の学習に利用する場合には、すでに見たことのある映画がおすすめです。そうすれば、途中で映画を一時停止したり視聴をやめたりしても、欲求不満に陥ることはありません。英語を勉強するときには、映画を“教材”だと思って割り切って見ることが必要です。
さらに私の経験からいうと、スマホで手軽に映画を見るほうが挫折しません。自宅で映画を見ると、どうしても娯楽として映画を見てしまいがちです。英語の勉強として見るなら、スマホで日常のスキマ時間を利用するほうが、効率的でもあります。
私がかつて利用していたのは動画配信サービスのU-NEXTです。動画の配信数は国内でもトップクラスです。月額1,000円から2,000円前後で映画が見放題となります。
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まとめ
映画を活用した英語の勉強を始めると、5か月後ぐらいには、字幕や吹き替えがなくても理解できるようになります。そのために必要なのは次の2つです。
- ジャンル選びを間違えないこと
- 辞書をうまく使って耳に残る表現を調べる
映画が英語のまま理解できるようになると、世界が広がります。ぜひこの記事を参考に、あすからでも、取り組んでみてください。